構成管理>ネーミング~いいなまえをつけてあげたいね~
システム管理エンジニアは,さまざまな局面において,なまえを付ける必要にせまられるだろう。
わたしが,経験的に得たノウハウを紹介する。
(1)なまえに意味を持たせるな
ある企業では,業務システムごとに,販売管理システムは"A",生産管理システムは"K"というように,業務コードを決めていた。
さらに,地域コードとして,北海道の1から,九州の9までの数字コードを決めていた。この数字は,NTT電話の市外局番に準じている。
このルールを使って,オンライン端末の端末名を決めたのである。
たとえば,ひとけた目が業務コード,ふたけた目が地域コード,3~4けた目が地域ブロック内での営業所番号,5~6けた目が営業所内での端末番号としよう。
"A90103"という端末名をきいただけで,それが,販売管理用,九州ブロック,福岡営業所内3番目の端末ということが,明解にわかる。なお,01が福岡営業所というのは,別表を作成して管理しているのである。
最初は,この管理方法は,うまくいっていた。しかし,そのうち,破綻するようになった。
業務ごとに専用端末を置けないということで,1台の端末を複数業務に使うようになった。また,営業所の統廃合で,別々の営業所に設置されていた端末が一カ所に集まったりした。なまえをきいただけでは,その属性を類推できなくなったのである。
この話はパソコン普及以前のことだったので,当時としてはなまえに意味を持たせるのはやむをえない方法であった。
しかし,いまや,電子化の時代である。なまえは自動採番式にしておいて,小規模なら,表計算ソフトなどを使って,なまえと属性をひもづける管理台帳を作成するのである。大規模なら,それぞれの分野で,管理用のパッケージソフトが存在するので,それを使えばいい。
(2)連番数字のけた数は,さしあたって必要なけた数よりひとけた余分に確保する。
例を挙げて説明しよう。
いま,パソコンになまえを付けるとしよう。
1台目がPC1,2台目がPC2,3台目がPC3とふっていく。以下,PC4,PC5,PC6,PC7,PC8,PC9,PC10,PC11,という感じである。さて,台数がふえて,管理のために,Excelなどの表計算ソフトを使って管理表を作ることになった。
並び替え(ソート)をすると,番号順に並んでいない。
PC1
PC11
PC12
PC13
PC14
PC15
PC16
PC17
PC18
PC19
PC2
PC21
PC22
PC23
PC24
PC25
PC26
PC27
PC28
PC29
PC3
PC31
PC32
PC33
PC34
PC35
これは,表計算ソフトの中で小技を使えば解決するかもしれないが,ことあるたびに小技が必要となるというのは困ったものである。
たとえ,最初は5台しかなくても,こういうものはすぐにふえていくものである。10台目を買うときに既存の9台の連番部分をふたけたに変えるはめになるのは必定である。PC1→PC01,PC2→PC02,...PC9→PC09というように。9台くらい,たいしたことはない?では,100台目を買うときに99台分のなまえを変えるのはどうであろうか。
(3)プロを雇え
ネーミングは,情報処理の世界では「コード設計」と呼ばれ,高度なスキルが要求される。
けっして,しろうとの歯が立つ仕事ではない。
しろうと考えでは,その場しのぎの知恵しか出ない。
しろうと考えで作った本人は,数年後はどこかに逃げてしまえばいいかもしれないが,悪いコードを,5年,10年と使うことは,たいへんな業務効率低下となる。
もし,あなたが,まだプロのシステム管理エンジニアとしてのスキルに自信がなければ,コード設計のプロに相談することをお勧めする。社内に適切な人材がいなければ,ITベンダーのシステムエンジニアを雇うなり,「コード設計」業務を委託するなりすればいい。
見えないものにこそ,投資すべきである。
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